インフルエンザ予防接種は妊婦初期でも大丈夫？

2015/11/02

インフルエンザが気になる季節がやってきました。

特に、お腹に赤ちゃんが来てくれたばかりの妊娠初期の妊婦さんは、インフルエンザ対策をどうしたら良いのか悩んでいる人もいると思います。

妊娠中の女性は、自分も大切な赤ちゃんもインフルエンザから守る必要があるので、出来れば流行前にインフルエンザの予防接種を受けておきたいところですよね。

でも、「妊婦が予防接種をしてもいいの？」「赤ちゃんに影響はないの？」と気になることは多々あると思います。

そこで今回は、妊娠初期の妊婦さんのインフルエンザ予防接種についてまとめてみました。

妊娠中に予防接種を受けることは問題ないのでしょうか？

かかりつけのクリニックの先生に聞いてみたところ、「妊婦さんからの希望があれば接種しますよ。」との回答でした。

インフルエンザワクチンは死んだウイルスを使ってつくられた不活化ワクチンです。この不活化ワクチンは毒性がないため、妊娠中に接種をしても母体にも胎児にも影響は極めて低いとされており、現在までに妊娠中のインフルエンザ予防接種に関して特別な副作用の報告はないということです。

そして、インフルエンザ予防接種は妊娠初期であっても接種は可能とのことです。

前章でもふれたように、インフルエンザワクチン自体は母体にも胎児にも極めて影響が低いとされているためです。

しかし妊娠初期はまだ胎盤が完成しておらず、薬剤などの影響も受けやすいためいろいろな原因で自然流産が起こりやすい時期。実際のところ影響が無いといっても大事を見て、この胎児が不安定な妊娠初期とされる16週(病院によっては18週)頃までは予防接種を控える病院が多い傾向にあるようです。

インフルエンザ予防接種を受けた後に胎児に異常がでる確率が特別高くなったとう報告は無いので予防接種を過度に心配する必要はなく、また予防接種を受けてから妊娠に気がついたとしても、特に問題は無いことは補足しておきます。

厚生労働省発表リストによると、医療従事者と並んで妊婦さんは優先接種対象者になっています。

妊婦さんのインフルエンザ感染は症状が重症化するケースが多く、肺炎などを引き起こしてしまうことも多いそうです。

というのも妊娠中は免疫力が低下しておりウイルスに感染しやすく、また、タミフルやリレンザなどのインフルエンザ特効薬がなかなか使えずにただ症状が治まるのを待つしかないため、妊婦さんのインフルエンザ重症化してしまう事例が多いとか。

また、インフルエンザの症状である高熱に伴って、お腹の赤ちゃんがキケンになる場合もあるそうなので、やはり最大限の予防はしておきたいですね。

十分な睡眠、バランスの取れた食事、うがい、手洗いなどの予防策をどれだけ心がけても、完全に防ぐことは難しいインフルエンザ感染。

妊娠初期の気持ちも体も不安定になる時期にインフルエンザのことまで考える余裕はないかもしれませんが、重症化すると危険なインフルエンザから、妊婦さん自身とお腹の中の赤ちゃん両方を守るには予防接種が大切だということをおわかり頂けたのではないでしょうか。

予防接種の受診や時期については、まずかかりつけクリニックに相談してみましょう！